25年前の気仙沼の居酒屋

約25年前気仙沼の出張で行った「いろり」という居酒屋。

タクシーの運転手のお勧めで仲間4人と行った。

とても怪しげな一軒家の店

中に入ると60歳ぐらいのオヤジがギロッを睨んで

「何人だ~!!」

いきなりビビる。

「4人か!そこに座れ!!」

およそ接客とは言えない言葉づかい。酔っぱらっているのか?

カウンターの中からオヤジが

「ほら、受け取れ!」

とおしぼりを4つ投げる。

びっくりしながらなんとかおしぼりをキャッチ。

「ビール4つください!」

「そこから持ってけ!!」

と冷蔵庫を指さす。

「グラスください。」と言うとまた

「ほら、受け取れ!」と今度はグラスを投げる動作

まさか本当に投げないだろうと思いきや本当に投げた。

危うく落としそうになる。

周りの客はいつも通りのことなのか全く動じない。

そして何も注文してないのに料理が次々と出てくる。

気仙沼なのですごい刺身やでかい貝が出てくる。しめで雑煮まで出てくる。

当然凄くうまい。

「これはやばいところに入ったな」

仲間と話しながら豪華な食事を堪能した。

会計を聞いたら。

「1万5千円だ!!」とのこと

東京でこの料理だったらもっとしただろうと、まあいい勉強だと思って。

「じゃあ4人で6万円ね」というと

「何いってんだ全部で1万5千円だと言ってるだろうが!」

・・・4人で1万5千円?? ビールも含めて ?

安い!!

これはいい店を見つけた。!!

こんどからここに来よう。

「タクシー呼んでください」というと受話器をとり

「いろり~!!1台」と言ってガチャっと切る。

最小限の言葉。

これでちゃんとタクシーが来る。

あの震災以降あの店はまだあるのだろうか?

もしあるのならもう一度行ってみたい。

 

 

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マジシャン藤本明義
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